入退院を繰り返した葛ちゃん。
呼吸困難に陥ったり、極度の貧血で輸血したりしても
そのたびに奇跡的に生還してくれたので、
なんだかんだいって、生命力の強い子と信じていました。
他の子が、肉やドライフードをガツガツ食べるようになっても、
口にいれてあげないと飲み込んでくれなかった葛ちゃん。
はじめて、自分からごはんに興味を示したときは、
とっても嬉しかったっけ。
体重も少しずつ増えて、1回目のワクチンも終わり、
これでもう安心、と思いました。
それが、11月24日。
そのとき往診に来てくださった先生も、
病院で、他の先生や看護婦さんに、
「葛ちゃん、元気に育ってたよ」とお伝えになったそうです。
それなのに。
11月28日の朝、呼吸が少しおかしいような気がして、
朝一番に病院に連れて行き、酸素室にいれていただきました。
いつものように、酸素室で復活して、また退院すると信じてました。
夕方、「肺炎を起こしていて、危ないかも」と連絡をいただいて
病院にかけつけたときの葛ちゃんは、酸素吸入を受けながら
肩で大きく息をして、見るからに苦しそうでした。
がんばって、という気持ちと、
もう、がんばらなくていいよ、という気持ちの間で揺れながら
ずっと、葛ちゃんをなで続けました。
それしかできることがなかったから。
その日は、病院に泊まらせていただいて、ずっと
葛ちゃんにつきそう予定でした。
うちの子たちにごはんをあげなくては、と
いったん帰宅し、猫たちの世話をしてから病院に戻った数分後
葛ちゃんは、大きく息をして、少し痙攣し、そのまま息をしなくなりました。
もちろん、すぐに先生方は蘇生を試みてくださいましたが、
どんなに頑張っても、葛ちゃんが息を吹き返すことはありませんでした。
遺体は解剖していただき、肺や肝臓は病理検査にだしていただきました。
死因は、急性肺炎。
(生後2週間くらいまでの子猫だと、私も解剖にたちあうのですが、
一緒にいる期間が長くなると、つらくて立ち会えないものですね。
少しでも勉強になることは経験したいと思いますが、
葛ちゃんの身体にメスが入るのを見ることはできなかったです)
手がかかる子だっただけに、
いなくなっちゃうと、なんだか手持ち無沙汰になってしまうというか、
手がかからなくなったことが、むしょうにさびしいです。
あたし、葛ちゃんのこと、とっても好きだったんだな、って
いなくなっちゃってから思いました。
もっと一緒にいたかった。
元気になってほしかった。
大きくなった姿が見たかった。
葛ちゃんの子猫も見たかった。
手をかけていたつもりだったけど、
もっとしてあげられたこと、あったんじゃないかな、
もう少し早く病院につれていくことはできなかったのかな、と
いまさら考えても仕方ないこと、延々と考えてしまいます。
小さな葛ちゃんがいなくなって、まだ、寂しさから抜け出せません。
ねこ、たくさんいるのにね〜。
メールをくださった方、
お花をくださった方、
みんな、本当に有難うございます。
葛ちゃんも皆に愛されて幸せだったと思います。
そして、ずっと葛ちゃんの命を支えてくださった
先生方、看護婦さん方、本当にお世話になりました。
そして、葛ちゃんのお世話で、
私は、カテーテル哺乳や、しゃっくりと呼吸困難の区別や
貧血の程度のチェックの仕方を学びました。
たくさんのこと、教えてくれてた葛ちゃん、ありがとね。
また、うちの子として、今度はもっと元気な身体で生まれておいで。